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2020-01-01

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※注意※

当サイトは戦隊シリーズヒロインを扱った成人向け二次創作サイトです。
未成年者の閲覧をお断りします。

目次

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pixiv
2019-12-31

更新情報

主な更新情報をここに表示します

2017年
4月30日
メガレンSS「迷鳥」を連載開始しました。

戦隊スーツフェチについてのアンケートを作成しました。詳しくは「意識調査」をどうぞ

2016年
8月9日でサイトが開設から8周年となりました。記念作品としてプテラレンジャー丸呑みSS「嚥下」をpixivに投稿しました。
また、加筆版をブログに掲載しました。

7月21日
ダイレンSS「衝突」完結しました。
2017-10-09

迷鳥(5)

「やっぱり大学って結構…… 広い!」
メガイエローへの変身を一時解除して、千里は学内を走り回る。全身ピンク色の人を見かけたという目撃者の話を聞き、その場所を探したが、建て替え中の建物や立ち入り禁止区域を迂回したりして、目的地に辿り着いた時にはリンの姿はなかった。

(そういえば、リンさんの変身前の顔も知らないんだった……)
高校の制服でいる千里の姿は大学構内で若干目立ってしまっていたが、リンが変身を解除していたとしたらこちらから探すのは難しそうだった。
(それと、口紅歌姫、だっけ? 怪人の名前……)
出会ってからあっという間に別れてしまったため、リン達が戦っているというゴーマ怪人のこともほとんど知らないままで来てしまった。
「まだ大学の中に居るとしたら…… 『歌姫』…… 音楽室?」
近くに掲げられた大きな構内地図を確認する。大学の敷地端には他の建物からは少し離れて建てられた小さな音楽堂があるようだった。

(製作中)
2017-07-23

迷鳥(4)

「一体どういうこと? 西暦1993年!? あり得ない……」
大学の講義棟裏に立ったネジイエローは、構内で出会った学生から奪ったノートPCを片手で操作しながら呟いた。
自身の通信機能や、ネジレ次元を通じての空間移動が使えず、メガイエローを追い詰めたつもりが逆にこちらが孤立無援の状態に追い込まれてしまった、とピンク色の戦士から受けた攻撃を思い出しながら苛立たしげにキーボードを叩く。
「それに……」
もう一つ気に掛かったのは、PCの持ち主だった学生がネジイエローを見て叫んだ、「こっちにも出た!」という言葉だった。ネジピンクが自分と同じくメガイエローをここまで追ってきたという可能性はある。だがそれならお互いのネジレ反応に気付かないわけがない。ピンク色の戦士が、メガレンジャーとは違った種類の力やスーツで武装していたこととも関係していそうだった。
「しかし、データが少なすぎるわ……」
メガイエロー達ともう一度出くわす前に、少しでもこちらに有利な状況を作り上げておきたかった。

分厚いA4サイズのノートPCを地面へ投げ捨て、もう一度付近のサーチを開始する。ネジレ反応や電磁波だけではなく、あらゆる種類のエネルギー反応、特に人間型の生体エネルギーとして強力なものを、徐々に範囲を広げながら探っていく。
「……!」
対象と思われるものは意外とすぐに発見された。それは構内のそう離れていない場所に居て、人間と似て非なる種類の信号を発していた。

・・・・・・

(あれだわ……)
目立つ姿をした5〜6人の人影が構内地図の前に集まっているのをネジイエローは物陰から観察する。
「まずは音楽堂の方だわ。お前とお前は先に行って邪魔な人間を追い出しておきなさい」
一様に仮面を着け、黒い燕尾服のようなものを着た集団に向かって、女の声が指示を与えている。しかしそれは一見してやはり人間の女ではなかった。面積の少ない黒いボンデージ衣装を着た上に、紫色の帯が片脚から首元に向けて螺旋状に巻き付き、それと同色の、先が斜めに切り取られた長い円柱が鼻から上の頭部を構成している。両肩から突き出した赤い斜円柱は、頭部のデザインと合わせて口紅のスティックがモチーフとなっていることを予想させた。
その姿や声の調子によって、強いエネルギーを放つ中央の人物は女怪人と呼ぶしかない風格を漂わせていた。
「ねぇ……」
警戒心よりも興味が勝って、ネジイエローは建物の角からすいと進み出てその一団に声を掛けた。
一斉にこちらを向いた燕尾服の1人が向き直り、剣を振りかざして飛び掛かってくるのを、ネジイエローは片腕で受け止め、傍らへ放り捨てる。
「貴女、随分ねじれたヴィジュアルね」
「誰!? お前は」
流石に驚いた様子の女怪人が、燕尾服姿の戦闘員達を周りに従えて、手に持った大刀の先をネジイエローに向ける。
「誰かしらね。たぶん、敵の敵…… ってところじゃないかと思うのだけれど」
自分の戦闘力が迂闊に手を出せるレベルでないことが相手に伝わっているのを感じながら、モデルのように軽く斜めに構えてゆっくりと腕組みをしてみせる。
「敵…… ダイレンジャーの……!?」
「『ダイレンジャー』ね…… なるほど、だんだん解ってきたわ。あのピンク色の小娘、貴女も狙っているのではなくて?」

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2017-05-06

迷鳥(3)

しばらく混乱した会話が続いたものの、最終的には二人共がお互いの立場と状況を理解することができた。
きっかけになったのは、千里がふと思いついて現在の時刻と年月日を相手に尋ねたことだった。
「1993年!?」
ピンク色の戦士が口にした、千里からすれば3年前の日付が聞き違いでも勘違いでもないことが分かると、今いるここが一種のパラレルワールドのような世界なのだという結論に落ち着くしかなかった。
(そうか、途中で通り抜けたあの空間、きっとあれがネジレ次元で、何かの拍子に出口がこの世界と繋がっちゃったんだわ……)

「分かった、あなた達はそのネジレ次元から来た敵と戦っていたのね。私はゴーマ族と戦うダイレンジャーの、ホウオウレンジャー・リン。リンと呼んでくれればいいわ」
「私は電磁戦隊メガレンジャーの……」
メガイエローという名に加えて本名を明かすべきかを悩んだが、味方以外には変身前の正体を知られたくないということを強く念押しして、下の名前だけを名乗った。

「ところで、その手錠は……」
「そう! これがそのネジイエローに付けられたものなの! まずはこれを壊さないと……!」
会話の間ずっと身体の前へ下ろしたままだった両手首を胸元まで持ち上げて、見るからに凶悪な造型の手錠を示す。元の世界にどうやったら戻れるかを話し合うより前に、解決しなければいけない危機がいくつも差し迫っていた。
「まかせて!」
ホウオウレンジャー・リンは右腰に着けた細身の短剣を引き抜き、目の前で縦に構える。
「そのまま動かないでね」
「う、うん」
手錠の中央付近を目掛けて剣が振り下ろされると、鋭い打撃音と、手首に金属が重く食い込む感触と共に手錠が真っ二つに破壊された。
「やった……!」
引き千切れたような装置断面から白い煙を噴き出して発光を止めた手錠は、手首を拘束する施錠機能を同時に失って、いくつかの残骸となって足元へ転がり落ちた。
白いグローブの上から手錠に軽く締め付けられていた部分を千里は撫でて、手首から先が正常に動くことを確認する。
「ありがとう、これで……」
その時、背後から近付いてくる怪しい気配に二人は同時に気付いてそちらの方を振り返った。

「今日はなんだか…… 想定外のことばかりが起こるのね」
周りの空間を歪ませるような強い殺気を発しながら、ゆっくりとした歩調で近付いてきたのは、黒と黄色のアーマーに身を固めた女怪人、ネジイエローだった。
「メガピンク…… ではないようね。誰だか知らないけど、その娘をよこしなさい!」
ネジイエローがそう言って右手に力を込め振り上げようとするのを見て、千里は咄嗟に叫んだ。
「攻撃が来るわ! よけて!」
黒い掌から発せられた稲妻のような光線が、2人の背後にあった銅像に当たり小爆発を起こす。千里とは反対の側に跳び離れて攻撃を躱したリンが、破壊された像と、煙を上げる掌をこちらに向けながら近付いてくる敵の姿を見ながら叫ぶ。
「あれがネジイエローね!」
「そういう事!」
一対一では全く勝ち目のなかったネジイエローに対して、さっき出会ったばかりのホウオウレンジャー・リンと共にどう戦うべきかを、千里は考えを巡らせながら自分の武器を手に取る。ネジレジアの手錠が外れた今、全ての装備が正常に動作するはずだった。
自分と同じくピンクの戦士の出方を伺う素振りを見せるネジイエローの注意を引くように、いつもよりも大振りな動きでメガスリングを構える。

その時、リンが腰のホルスターの武器を抜くこともなく、胸の前で片方の掌にもう一方の拳を押し付け、張りのある声で叫んだ。
「天風星! ……一文字竜巻!」
構えの姿勢から右手を手前に突き出すと同時に、その手の周りの景色が一瞬歪んだ。
「っ!」
腕をクロスさせて未知の攻撃に備えるネジイエローに向かって、銃弾でも光線でもないピンク色を帯びたエネルギーの塊が押し寄せる。それは、叫んだ技名の通り竜巻のように渦を巻く突風だった。
もつれ合う風がネジイエローの身体を巻き込み、錐揉みのようにその場で何度も回転させる。
「なっ…… 何なの? このエネルギーは……!」
土埃の中へ激しく転倒し、そこから片膝をついて立ち上がりながらネジイエローは驚きを露わにする。
(今だわ!)
弓矢のように大きく引き絞っていたメガスリングをそのまま発射し、長く尾を引く黄色のエネルギー弾をネジイエローの脇腹のあたりへ命中させる。
「くあぁあっ!」
爆発音と火花を上げてもう一度地面へ倒れた敵の様子を確認してから、千里はリンの方にもちらりと視線を送り、メガスナイパーの保持姿勢を初期状態へ戻す。

「うっ、くぅう……! 仕方ない、一旦撤退だわ…… 覚えておきなさい!」
そう言い捨ててネジイエローの姿が搔き消えるのを目にし、千里は安堵の気持ちと共に若干の高揚感を覚えながら、もう一度リンと顔を頷き合わせた。

「うまく行ったわね!」
駆け寄ってくるリンに、千里はまだ少し落ち着きを取り戻せないまま答える。
「う、うん。すごかったわ、今の…… 技?」
「そう、気力技ね! 私達ダイレンジャーは『気力』の力で戦うの」
「気力……」
メガレンジャーとは全く違う性質の組織であるらしいダイレンジャーのことに千里は興味を惹かれながら、さっき途中で中断された会話の内容を思い出す。
「そうだ、リン…… さんの探してた怪人は? まだこの近くに?」
そう言うと、リンの態度がマスクの下でさっきまでの明るい様子から変化したように思えた。
「ゴーマ怪人の『口紅歌姫』よ。ついさっきこの大学に現れて、私の友達がそいつにさらわれて……!」
「えっ」
「たぶんまだ大学内に居るんじゃないかと思う。もしかしたら他の人が襲われてるかも……!」
「大変! そんなことなら、私も……」
相手が自分と同じくらいの緊急事態の最中に助太刀をしてくれたことを知って、千里は申し訳ない気持ちに襲われる。私も一緒に口紅歌姫を探して戦う、と提案したが、リンはそれを断った。
「気持ちは嬉しいけど…… この事だけはどうしても私一人でなんとかしたいの」
「どうして? 他のダイレンジャーの仲間も居るんでしょう?」
千里の言葉にリンはしばらく俯く。
「友達がこの大学で襲われたのはきっと私を狙ってのことだし、私一人の力で助けないと…… これ以上他の人を巻き込みたくない。だから、あなたも……!」
そう言って顔を上げ、濃い緑に囲まれた小道に向かって駆け出そうとする。
「これが終わったらあなたの事、みんなに相談してみるから! 3時まで、この場所で待ってて! それじゃ!」
「え、えっ……」
慌ただしく走り去っていくリンの後ろ姿を追いかけるきっかけを失って、千里はその場に立ち尽くした。

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