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2010-11-03

寄生虫(5')

少年が駆け出し、その足音が聞こえなくなるまで充分に待ってから、ホウオウレンジャーは怪人に向かって広場の中央に進み出た。
「フム、意外に持ちこたえているな。そろそろ気力が尽きてこの辺りで倒れてでもいるかと思っていたが……」
「ふざけないで!」
ある意味では怪人の言う通り、気力は限界に近付いていた。今でも立っているのがやっとという状態であったが、ホウオウレンジャーは弱みを見せまいと声を張り上げた。
「私のスーツに何を仕掛けたのよ! この気持ち悪いのを元に戻しなさい! さもないと……!」
「気持ち悪い、か。クク、なるほど、まずは自己紹介しよう。ワシの名前は『幼虫博士』。お前のそのスーツ、拳法着の裏にビッシリと繁殖しているのが研究成果のひとつ、触手蟲だ」
「うっ……」
怪人から改めて触手の様子を言葉で聞かされて、嫌悪感から危うく悲鳴を上げるところだった。
「他のダイレンジャーにはまた別の虫に相手をさせているが、ホウオウレンジャーに寄生した触手蟲がどんな変化を示すか、どうしてもこの目で確かめたくてな」
不安げなホウオウレンジャーに向かって幼虫博士は続けた。
「この距離なら手に取るように分かるぞ、スーツの中、直射日光の当たらない部分は全て触手蟲の接着が終わって……いや、スーツに同化しきったとでも言った方がいいか?」
ホウオウレンジャー自身も正確には知らない、スーツの内側で起こっていることを幼虫博士は目で見えるかのように言い当てていく。
(い、嫌……それってこの虫はもう外れないってこと?)
「予想以上だな、そうか、これは面白い!」
愉快でたまらないといった調子で幼虫博士はホウオウレンジャーに言った。
「なるほど触手がほとんど無傷で残っているわけだ。お前の今のスーツ、触手蟲の巣には最適といってもいいほどの環境だ。お前はもうその触手から逃れられないし、恐らくはそのスーツを脱ぐこともできない」
「なっ……!」
「お前がそのホウオウレンジャーの姿で居る限りはな。触手の生えたスーツで全身を搾られながら歩くのはさぞ辛かったろう、例えば……」
幼虫博士は空中に右手を差し出し、何かを掴むような仕草をする。
その途端、ホウオウレンジャーの左の胸に、見えない唇が音を立てて吸い付いた。
「はあうっ! ……は……っ……!」
見えない唇というのはもちろんホウオウレンジャーの主観であり、実際に乳首を咥え込んでいるのはスーツの裏で成長してきた触手の一部である。イソギンチャク型の分厚い粘膜組織が乳房先端をずっぽりと覆い、開口部に生えた極細の繊毛で乳輪の付近をさわさわとくすぐる。
思わず左胸を手で押さえるが、この一時間余りさんざん試してきたように、触手の動きを止めることはできない。そして、乳房全体を取り巻く輪状の襞が胸に強く密着して動き出したのをホウオウレンジャーが感じた瞬間、上半身の気力エネルギーが猛烈な勢いでイソギンチャクの中に吸い出された。
「あっ! あぐああぁ~っ!!」
まるで身体のその部分から体液を、つまりは母乳を搾り出されたようだった。ブシュウウゥ、と音を立てて白い液体がスーツの外に飛び出したのではないかと、ホウオウレンジャーはその想像上の軌跡を目で追ってしまったほどだった。
ガクンと視界が下にさがった。気が遠くなった一瞬の間に足の力が抜け、地面に両膝を付いていたのだ。
「こんな風に気力を吸われ続けて来たんだろう?」
「う……あぁ……」
確かに、先程までも胸元の触手は搾乳機のような動きでホウオウレンジャーの気力を吸い出そうとしてきた。しかし一度にここまで激しく吸引されたことはなかった。
(よ……幼虫博士は……触手蟲の動きをコントロールできるんだわ……)
「今すぐにでも転身を解き、粘液まみれのスーツを脱ぎたいだろう? だがそれは止めておいた方がいい。スーツが消えた瞬間、お前の体内に無理やり潜り込もうとする触手が居るかも知れないからな、ハハハハ!」
調子付いた怪人は今度は手の先端部をゆっくりと上に向け、ぐっと突き上げた。
「あっ!?」
男根のように太くなり尻の割れ目に添えられていた触手が、まさに幼虫博士の言葉のようにホウオウレンジャーの肛門を無理やりに割り広げ、直腸の中に侵入しようとした。
「はっ……はあっ! や、やめ! そんな……!」
膝立ちの姿勢から両手で尻を押さえて立ち上がり、身体を捻じってもがくホウオウレンジャーの格好に、集まったコットポトロ達が一斉に笑った。
「んあぁ!」

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