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2012-09-02

愛玩(10)

「さあ始めようか。シチュエーションは、そうだな、『悪い大人に騙されて捕えられたヒロイン』ってところでどうだ」
男達が一斉に笑った。スポットライトで照らされた舞台中央のパイプ椅子に座らされ、真正面のカメラを見詰めるリンはマスクの下で唇を噛み締めた。
幅広い黒革のリストバンドをごく短い鎖で連結した手錠で両手首を繋がれている。今の力なら引きちぎることも出来そうだが、これはむしろ囚われの身を強調するための小道具の意味が強かった。ピンク色のグローブの上から巻き付けられたごつい黒革の手錠は、実際の拘束度以上に自由を奪われたヒロインを演出していた。
「少し撮ってみようか。悪役にも登場してもらおう」
黒い覆面をした男が舞台に上がり、椅子に掛けたリンの背後に立った。
「ほら、手錠がカメラによく見えるように……」
振り向こうとしたリンのマスクに男は手を掛け、ぐいと捻って正面を向かせた。
そして、両手で持っていたロープをリンの首に一周巻き付け、力任せに上へ引き上げた。
「おらっ」
「うぅっ!」
いきなりの行動にリンは呻いて、男の腕に引きずられるように立ち上がった。パイプ椅子が脚に引っかかって倒れ、大きな音を立てた。
「そうら、どうだ苦しいかホウオウレンジャー」
男は力任せにギリギリとロープを締め上げながら、リンの耳元で囁くように問いかける。
「う、『ううっ、苦しい……』」
実際にはスーツの耐久力は落ちておらず、ロープが首に食い込んでは来ていないのである。苦しいと言うのは打ち合わせしていた台詞にすぎない。それをいい事に男は全力で首締めを続けてくるが、喉が締め付けられることはなく、カメラを気にしてリンの台詞も棒読みのようになってしまう。
「『いやっ、やめて』……」

「ウーン、どうも雰囲気が出ないな」
カメラを操作していた金が撮影を止めた。
「リンちゃん、もっと苦しそうな声は出せないのかい」
「すみません……」
無茶な要求ではあるが、ここは謝るしかない。
「言っておくけどね、皆が納得のいくビデオが撮れるまで撮影は続くよ」
思わせぶりな金の言葉にリンは震えた。苦しんでいる演技だけをすればいいと言われて少し緊張が緩んでいた所だったが、まだ監禁状態に置かれていることには変わらなかった。スーツの状態をコントロールできるらしき操作盤は男達の手にあり、その上リンは手錠さえ嵌められているのだ。
納得のいくビデオ、が具体的にどのようなものかと考え始めたとき、肩を強く抱き寄せられた。
「それじゃ仕方ないな、さっきの方法で良い声を出してもらおうか」
リンの身体に密着した男が好色そうな目でマスクの中を覗き込みながら言った。さっきの方法とは勿論、リンの身体を弄り回して喘ぎ声を上げさせるという意味である。
「そ、それって……」
肩越しに回された手の先が胸のふくらみに当たっている。その手がもう少し伸ばされて乳房の先端を探り当てようとするような動きを感じてリンは身を固くした。手錠のせいで、身体全体を大きく捩らないと手を振り払うことができない。その動きを察知してか、男は改めてリンの腋の下から腕を回して抱き寄せ、リンの逃げるタイミングを自然に奪っていく。くびれた腰のライン、スカート付近をさわさわと撫でられ、リンはうっと顔をしかめた。
撮影の内容を告げられてから、もうさっきのようにストレートに性的な辱めを受けることはないだろうと淡い期待をしてしまったのは間違いだった。やはり、あの執拗な愛撫をもう一度体験するしかないのだと考えると背筋に嫌な汗が噴き出した。

男の手から逃れようと身をくねらせるリンの前に、王老人がゆっくりと進み出た。
「では、儂にもう一度やらせて貰おうかな」
そう言って老人は右手の指をリンに見えるようにひらひらと動かしてみせる。ビデオで催眠状態となっていたリンを拷問のような快楽責めで狂わせたあの指である。スーツの張り付いた膣粘膜を、うねうねと動く触手の束で掻き回されるような快感の記憶は、思い出すだけで腰骨の中が疼いて鼓動が速くなってしまう。
「今度こそはこれを使わせてもらうよ」
老人が薄く笑いながら懐から取り出したのは小さなゴム手袋のような物だった。薄いその手袋を引き伸ばして両手首から先にぴっちりと嵌めると、濡れたような質感の半透明の皮膜と、その表面に米粒ほどの黒い疣が全体に固着した姿が明らかになった。禍々しいそのデザインと存在感は、明らかに単なる大人のおもちゃといった物ではない、例えばゴーマの技術を転用して作られたものだと直感的に見て取れた。
「くぅ……うっ……!」
王老人の手にあるその淫具が、虞翻によって開発もしくは入手されたものであることはほぼ間違いなかったが、もはやそれに憤るような心の余裕は全く無かった。今からあの指で性器を徹底的に掻き回されて悶え叫ぶ姿をカメラに収めれるのだと考えるともう正常な精神状態ではいられなかった。子宮とその周辺が熱く燃え上がり、荒い息をつく口元と同様に陰唇の締まりがいつしか緩みつつあった。
興奮で、下腹部がドクンと脈動したように思った瞬間、緩んだ唇の内側から熱いものが流れ出てスーツをわずかに汚した。
「はぁっ! だ、駄目っ!」
男に抱かれたまま、縛られた両手で短いスカート越しに股間を押さえつけようとしたが、全くの逆効果だった。動いた瞬間にスカートの下でジュッと音がした様に感じて、粘っこい愛液が一筋、スカートでは隠せないほどに垂れてしまった。スポットライトで照らされた光沢スーツを着たままでのこのお漏らしは、ビデオカメラで明確に捕えられた。
「ほら……もう準備万端じゃないか。撮影再開、だな!」
そう言うとリンを抱いていた男は、不自然な体勢で前屈みになっていたリンの身体をポンと突き放してスポットライトの中央へと押しやった。

続く
2012-09-04

愛玩(11)

舞台の中央で撮影が再度始まった。京劇風の仮面を付けた老人がホウオウレンジャーを背後から抱きすくめ、スカートの前垂れへ片手を差し込んで内部を探るように動かしている。
「うぅ……くううぅっ! こ……『こんな事で……イカされてたまるもんですか!』」
台本の台詞である。しかし今度に関してはリンの心からの言葉でもあった。芝居で苦しむ振りをしていたときとは全く違う、本物の苦悶と抵抗の声だった。だがいくら抵抗しようと、ビデオはリンの敗北で終わる事が最初から決まっていた。巨額の金と引き換えに、ホウオウレンジャーの屈辱的な敗北という映像を売り渡さなければならない。

老人の、常人のものとは思えない性技でリンは完全に手玉に取られていた。スーツ越しに指で触れられている粘膜全てがGスポット並みの感度で快感を子宮深くへ送り込んでくる。粒々の、疣で覆われた手袋で入り口の肉を絶えず擦り上げられて一時も休む暇がない。疣が擦れるたびにビクビクと跳ね上がってしまう敏感過ぎる身体は、ビデオカメラの視線に晒されることで余計に燃え上がり、興奮を増してしまう。
「はぁ……あっ、そんな、そんな道具なんか……でっ!!」
手錠で拘束された両手を胸の前で祈るように組み合わせ、固く握って押し寄せる快感の波に耐えようとするが、急所への責めは一段と程度を増していった。
「そうら、これならどうかな?」
「ふうぅっ! い……ぃっ!」
粘液でぬめった淫具が狭い膣口を通り抜ける感触は信じられないような快感だった。中指が一本、根元まで差し込まれて引き抜かれる、そのゆっくりとした一往復だけで充血した粘膜は音を立てて零れるほどの粘液を吐き出してリンの震える脚をびしょびしょに濡らしていく。
(気持ち……良すぎる……! とても耐えられない……!)
ビデオ撮影前に老人が言っていた言葉が思い出される。「儂はもうアレが立たんようになってな、今では手や道具で女子を気持ち良がらせる事が一番の楽しみなんじゃ」
男性器のように行為の途中で萎れる事がない老人の指は、悶え続けるリンにとっては残酷なほどの持久力で粘膜の隅々を調べ回し、弱点を探り当てていった。触手状の疣々を単に挿入されているだけで快感の波が絶え間なく襲って来るというのに、それがコリコリと敏感な部分を掻くたび裏返った嬌声が口から溢れて止まらなかった。
「い……いっ! ひはっ……っあっ!!」
「どうだ? 立ったままイクのは初めてかね?」
立ったままイクのも、転身したままイクのも、ビデオで撮られながらイクのも、当然全て今日が初めてだった。だが快感で頭がぐちゃぐちゃになったリンは喘ぎ続ける事しかできない。
(い……イカされる…… また……スーツを汚しちゃう……!)
カメラに撮影されながら、ホウオウレンジャーの姿で、お漏らしのように愛液を噴き出しながらイッてしまう。ビデオは限られた人間にしか渡らないとはいえ、映像は永久に残り、戦いのピンチシーンと合わせて彼らに何度も観賞される事になる。
(い……嫌っ! イキたくない! イキたくない!)
「やめ……やめてぇ! お願い撮らないで! あっ、あぁぁ!」
下半身に快感を送り込んでくる老人の手を、手錠をかけられたまま夢中で引きはがそうと押さえつけたとき、挿入された指が強く握り込まれた。
「あ……っ! あはぁあぁ〜〜ッ!!」
その瞬間、目の前が真っ白になったリンは身体が後ろに折れるのではないかというほど急激に仰け反り、同時に下半身の力を失ってその場に崩れた。

続く
2012-09-09

愛玩(12)

汚れた床の上で意識を取り戻したリンは、室内がまるで事故現場のように騒然としていることに気付いた。
「大丈夫ですか!」「何してる! そのまま!」
自分を助け起こす者もなく、警察が踏み込んだのでも、ましてダイレンジャーの仲間が助けにきてくれたのでもないようだった。
「先生、病院の手配を……」
「い、いや大丈夫、大丈夫だ…… 少々切れただけだ……」
疲労した身体でやっと身を起こすと、舞台端の椅子などが積み上げられた付近に王老人が座り込み、それを男達が取り囲んでいた。老人が額にタオルを当て、その一部が血に染まっていた。
「え……えっ! どうして……」
どうしてと言いながら、リンはすぐに理解した。絶頂の瞬間に自分がもがいたことで、老人を突き飛ばして怪我をさせてしまったのだ。
「おい…… リンちゃん、これはいけないよ……」
横から声をかけてきた金の声はしかし、叱責というよりも、こんな事をしてどうなるか分かっているなという意地の悪い笑いが混じっているようにも思えた。

「何ですと、まさかそんな……あっ!」
部屋に駆け込んできたのは、別件の用事を済ませてくると言って姿を消したままの虞翻だった。
「お……おじいちゃん!」
手錠を掛けられて床にへたり込んだリンの呼ぶ声にも応えず、虞翻は王老人の方へ駆け寄った。
「血が……! なんという事をしてくれたんじゃ……!」
「……!」
リンが淫らなビデオを撮られていることも承知の上で、虞翻はスポンサーの機嫌だけは損ねないようにといった調子で男達に話しかけた。
「ははぁ、撮影の時に暴れて…… それはリンにちゃんと言い聞かせておいたつもりでしたが……」
「そんな……私はその人から……」
虞翻のあまりの態度に口も聞けないリンの沈黙に取って代わるようにして、老人が話し出した。
「いや、儂の方も悪かったが…… いやはや、こんな血の出る怪我をさせられたのは随分久しぶりじゃな」
「理由はどうあれ、王先生の顔に傷を…… これは、高くつくねぇ……」
金の言葉に、虞翻は震え上がらんばかりの様子を見せた。
「わ、分かっております、ですがどうか……」
「そう、いいですか、契約の内容では、本番NGという……」
そこから虞翻とスポンサーの男達はリンを尻目に、リンの知らない方言が混じったような言葉で相談を始めた。


(何を話してるの……?)
断片的に聞こえてくる会話からは、虞翻がスポンサー達からの要求に次々とOKを出していることだけが伝わってくる。一人蚊帳の外に置かれたままのリンは、手錠も外して貰えないままその場に座っているしかなかった。
「ほうら、交渉成立だ」
勢いよく振り返った金が、手に持った紙切れをリンに突きつけた。十数行の手書きの中国語の最後に、虞翻の名と、拇印を押した跡があった。
(契約書?)
書類と、会話の様子から、それが今夜のリンの処遇に関すること、ほとんど人身売買に近い内容の契約書であることは予想がつく。しかし、抗議や反論をやんわりと封じるかのように、金がリンに手を差し伸べて言った。
「さあ、手錠を外そう」
「え……?」
予想と正反対の台詞にリンは戸惑いながら、座ったままの体勢で、拘束具で繋がれた両手をおずおずと差し出した。
「さて、と」
手際良く手錠を外すと、金は黒革のベルトが巻き付けられていたリンの手首、といってもグローブ越しにだが、その手首を左右の手でそれぞれ軽く握った。
「痛くなかったかい?」
「は、はい……手錠は別に…… それより王さんは……」
視線を老人の方へ向けた時、カシャン、カシャンという乾いた音を立てて新しい手錠が両手に取り付けられた。
「あっ!」
手首をぴったりと覆う銀色の金属筒が二つ、グローブの上から装着された。肉厚の金属製だが見た目ほどの重量はなく、長く垂れ下がった鎖からも重さを感じない。
束の間の自由を味わう時間もなく、リンは再び囚われのヒロインの役に戻った。

「て、手錠は……外すんじゃなかったんですか?」
「まあ、さっきみたいにうっかり暴れられると、みんなが困るからねえ」
そう言って金は手錠から延びた鎖を持ち上げ、天井から垂れ下がったワイヤーフックに繋いだ。
天井には照明などを吊るすための鉄骨の骨組みが組まれている。ワイヤーを巻き取るための大きな舞台装置が固定され、そこから延びた鎖が手錠を一まとめに繋げている。
「もう一丁、これだ」
1メートル弱ほどの金属棒、その両端に手錠と同じような筒が繋がれている器具が用意された。
「脚を軽く開いて」
「それって、それ、もしかして……」
「念には念を入れてという事だよ」
もう一人の男が、ブーツを履いたリンの左足首にまず金属筒を嵌めた。カシャン、という、手錠と同じ軽い音がして足首がわずかに締め付けられた。
「ちょっと、ま、待って……!」
両手、両足をこのような道具で拘束されるとなると、さっきの手錠とは全く意味が異なる。移動することまで物理的にできなくされては、完全な監禁である。
すでに手首にしっかりと嵌められている手錠が、ワイヤーごとスルスルと上に巻き上げられていく。とっさに手首に力を込めたが、手錠はびくともしなかった。
びくともしない、どころではない。今の一瞬の手応えだけでなぜか、これは絶対に壊せない、絶対に自分では外すことができない、という確信に近いものが頭をよぎった。その理由はすぐに分かった。最初おもちゃのように見えた軽い素材の手錠は、ダイレンジャーの武器を構成しているダイメタルで作られたものであることが直感的に感じ取れたからだ。
次の瞬間、カシャン、と右足にも鍵のかかる音がした。
「あ、あっ……! あっ……!」
ほんの数秒、手錠に意識が集中していた隙に足枷が完成してしまった。もう手遅れだった。脚を肩幅より大きいくらいに広げたまま、その間隔より開くことも閉じることも出来なくされてしまった。
「さ、ここからは、本気で抵抗してもいいよ」
言われる前に、リンは全く手加減なしの力、本当にゴーマ怪人と戦う時に出すような勢いの力で手枷・足枷を引きちぎろうとしていた。駄目だった。自分自身の武器、例えばダイレンロッドと全く同じ強度の金属を手首に巻きつけられて破壊できるはずがなかった。
「もちろん、スーツの性能を落とすようなケチな真似はしていないよ。本物のホウオウレンジャーで遊べるっていうのが今回の趣旨だからね」
自由を奪われたホウオウレンジャーに、男達がゆっくりと包囲の輪を狭めていく。

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