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2015-06-06

飼鳥(19)

絶頂後の失神から徐々に意識を取り戻してきたホウオウレンジャーが始めに感じたのは、両脚の痛みだった。
麻酔性の媚薬の影響ですっかり忘れかけていた纏足の痛みが、薬物が身体から抜けるに従って元通りに姿を現し、腰から下を全く動かすことができないような苦痛が蘇ってきた。
(あ……あぁ…… あ……っ!)
性行為の余韻など全く噛み締める余裕もないほど、痛みとそれによる身体のこわばりで感覚神経が埋め尽くされ、苦痛に全身が支配されているとしか言いようのない状態である。
(痛い……! 痛い……っ!)
あの快感の渦に飲み込まれたかのような時間は一体何だったのか。それが全くの幻に過ぎなかったかのように、下半身を支えていた機械のアームや生殖装置は鳥籠の中から消え失せ、痛みしか感じることのない両脚が力無く床の上に投げ出されていた。
纏足を終えて鳥籠の中へ連れて来られた直後のように、ホウオウレンジャーは床に転がって呻いている。口には陽物を頬張らされ、両腕の拘束ももちろん外されてはおらず、事態は収監の時から何ら変わるところがない。まるで時間が巻き戻されたかのようだった。
(私は…… これは何なの……? 一体……どうしたらいいの……!?)
激痛のためにまとまらない思考に割り込んできたのは、また機械の異音だった。背後からではなく、頭上で何かの装置が作動を開始する音。思わずその方へ眼をやったところに見えたのは、あの強制給餌器のホースが鳥籠の中へと垂れ下がってくるところだった。
(……っ!)
また何か薬を飲まされてしまう、それは避けなければという思いと、それに反して、あれさえ飲めば今の痛みからは逃れられるはずという助けを求めるような気持ちが同時に沸き起こり、ホウオウレンジャーは顔を伏せることもせずにテロテロと光る肉質のホースをただ眺めていた。

何の抵抗も心の準備もできないままに、給餌機の先端はあっという間にマスクの口部に密着した。その次の瞬間には、ジュルジュルという異様な音ともに、口の中の人工ペニスに液体が送り込まれ始めた。
「んんんっ、んっ、んぅ〜っ!」
射精か排泄の直前のように、男性器の径がぐっと膨らみ、口内をわずかに圧迫する。そして尿道部を通り抜けた液体がホウオウレンジャー・リンの口中、喉の奥へ少しずつ流れ込んでゆく。
その液体は、前回の強制給餌の時に味わったのと全く同じ、うっとりと頭の芯を痺れさせるような甘さの粘液だった。よかった、これで助かる、と心の中で呟いてからすぐに、その自分の思考にぎょっとさせられてマスクの中で目を見開く。
(助かる、って……!? 私、何を……!)
さっきと同じ、麻酔効果を持った栄養剤を飲まされているに違いない。確かに一時的にはそれによって両脚の激痛から逃れることはできる。しかし含まれていたのは麻酔だけではない。ほんの先程まで狂ったように機械とのセックスに夢中になっていたのはまさにその薬物の媚薬的な作用のゆえである。
「んんっ! むうぅ〜っ!!」
吐き出すことはできない。それは今まで散々試した通りである。もう空腹や渇きからは解放されたというのに、苦痛から逃れたい一心と、余りの美味のために、喉が意志に反して栄養剤をゴクリと飲み込んでしまう。
後はもう止まらなかった。胃が物理的に粘液で一杯に満たされるまで、液体の強制投与と嚥下反射は数分ほど続いた。この後しばらくすればまた肉の渇きに悶えさせられる悪夢の時間が始まる、それがはっきりと分かっているのにどうしても止められない。それでもいい、今はこの液体から逃れる手段が何もないのだから、本当に意思の力で耐えなければならないのはこの後にやってくる媚薬調教の方なのだから、と、混濁していく意識の片隅でぼんやりと思いながら粘り気のある魔薬を飲み込んでいく。

だが数分後、床の上で苦しむホウオウレンジャーの脳裏を満たしていたのは激しい後悔の感情だった。ゴム張りの床の上でピンク色の芋虫のように身体を折り曲げながら、短すぎるスカートの内側をぬるついた分泌液で濡らして、先程体験したよりも数段酷い全身の火照り、下腹部の疼きに苛まれている。
(うあぁ……っ! あぁ……っ!)
纏足の痛みが初めよりも収まって多量の麻酔を必要としなくなったことと引き換えなのか、媚薬の作用は明らかに強さを増していた。もし五体満足の状態でこんなものを飲まされたとしたら、指どころか手首まで突っ込んで膣内を掻き回しているだろうという程に生殖器官が苦悶の声を上げている。
(た……耐えられない……!)
発汗と精神の消耗によってこのまま気を失ってしまえたらと願うものの、身を捩るような下半身の欠乏感、物欲しさに意識が常に目覚めさせられて、失神など起こりそうにない。苦しさのあまりがんがんと床に頭を叩き付けるが、その衝撃を吸収してしまうような柔らかな床、そしてどんな力でも破壊されることのない堅牢なマスクに頭が守られて、痛みさえほとんど感じることはなかった。最後の選択肢として舌を噛むことも口枷によって封じられ、逃れる手段のない悪夢の時間は続いた。

次へ
2015-06-13

飼鳥(20)

それからまた少しの時間が経って、ホウオウレンジャーは再び現れたあの生殖機械に犯されていた。
「んんおっ! おぉっ! おっごおぉっ!」
複数本の太いアームに腰や腕を背後から抱えられ、さっきまでのうつ伏せではなく機械の上に座り込んだような体勢で真下から股間を突き上げられていた。だらりと垂れた足の先はわずかに床に着いてはいるが全く支える力はなく、体重を完全に機械に預けきって機械のピストン運動に身体を任せている。
(あぁっ……凄い……! 凄いの……!)
抜き差しというレベルではなく、工業機械のようにハイペースでゴンゴンと下半身を突き上げてくる機械の可動部先端で子宮口を連打され、柔らかな粘膜の襞をぐちゅぐちゅと掻き回され、身体を小刻みに上下に揺さぶられながら壮絶な快感の世界に囚われている。もはやまともな思考力はなくなり、自分の身体がどんな状態になっているかさえ理解することができない。小さな絶頂を連続で極めさせられ、目の前を色とりどりの閃光が何度も走り抜ける。
(気持ちいい! 気持ちいいっ! もっと! もっと奥に……!)
単調過ぎるほどのピストン運動にも関わらず、ホウオウレンジャーは十数分ほども今の体勢で首を降りたくって快感を貪り続けている。機械のペニスを子宮の内部まで深く咥え込もうとするかのように膣壁をうねらせ、絞り上げる。接合部から噴き出した愛液がボタボタと零れ、足元を濡らしていた。


終わりもなく続きそうだった機械姦はやがて、機械の側がゆっくりとその速度を落とし始めたために中断を迎えた。
「うぅん…… んぉ……」
激しく小刻みだった機械の上下運動が穏やかなものになり、そして止まった。ホウオウレンジャーはようやく喘ぐのをやめ、斜め上の空中を見つめるように首を傾けたまま夢見心地に浸っている。
(止まった……のね……)
あれだけ貫かれ続けてもまだ完全に満足することのない欲求を身体の内側にくすぶらせつつ、異常な快感のために脳の片隅に追いやられていたホウオウレンジャー・リンの自意識が徐々に取り戻されてきた。
(一体…… どうなったの…… 機械の……薬の効果が……)
背中で縛られた両腕を複数のアームでがっしりと抱えられ、機械に腰かけている股間には深々と機械制御のディルドーが埋め込まれて抜くことはできそうにない。ブーツの爪先が床に触れている両脚を踏ん張って身体を持ち上げるのは、砕けた足をもう一度完全に破壊し直すようなものった。
(い、今は……無理だわ……)
自分に対する言い訳のように心の中で呟いて、ホウオウレンジャーは何の行動も起こせずに機械の出方をただ待った。

そこへ、大きな扉を引きずる音が響き、鳥籠の外側の暗い空間にゆらりと人影が現れた。
「……!」
反射的に思い浮かべたのは口紅歌姫、そしてそれと同時に沸き起こったのは激しい恐怖の感情だった。この調教を指揮する立場である口紅歌姫がここに現れるのは、ホウオウレンジャーにとって恐ろしい意味しかなかった。
しかし、せめてメディア魔術師が様子を見に来てくれたのであれば……
「おっほっほ……!」
次の瞬間部屋全体に明かりが点き、かすかな希望を覆い隠すように口紅歌姫の姿が鉄格子の向こう側に現れた。
「んんーっ!!」
弾かれたように全身を引き攣らせ、その場から動けるはずのない身体を無茶苦茶に捩るホウオウレンジャー。するとその勢いで「椅子」の役目をしている機械のペニスが一層深く膣内にねじ込まれ、じゅぷりと音を立てると共に、恐怖とは全く無関係の身体感覚がホウオウレンジャーの脳天を貫いて、二度目、三度目のくぐもった悲鳴を立て続けに上げてしまう。
「んぐぅうっ! ぐふぅうぅっ!」
「ほほほほ……! お楽しみのところを邪魔して、悪かったわねぇ!」
ホウオウレンジャーの悶える様を口紅歌姫は心底楽しそうに笑って、坐位拘束のホウオウレンジャーの足元に大量の液溜まりができているのを覗き込む。
「あれだけ生意気な態度を取って、たった3日目でその狂いっぷりは何なのかしら?」
(3日……)
やはりそれだけの時間が経っていたのか、という思いが先に来て、敵怪人からの侮辱に対して怒りの感情を燃やすのが一瞬遅れてしまう。それでも苦しい呼吸を整え、むずむずと感じ続ける背筋をなんとか真っ直ぐに伸ばして、鳥籠の外にいる口紅歌姫の顔をやや上目遣いに睨み付けてみせる。
「やっぱりお前にこの機械を当てがって大正解だったわ。この3日間、ずいぶん楽しませて貰ったわよ……?」
拷問や調教の様子がゴーマ宮の住民たちの娯楽となっているであろうことは確かに想像が付いた。しかし先程から心に引っ掛かっているのは3日という言葉だった。
(……! 3日も……! その間他のみんなは……!)
リュウレンジャーやキバレンジャーといった、自分以外の5人の仲間達は今どこで何をしているのか。連れ去られてからもう3日どころではない。いくら遅くとも怪人や幹部と接触し、ホウオウレンジャーがゴーマの手元に囚われているという情報は確実に掴んだはずだ。それが未だにここへ辿り着けていないのは……
「んんー! んんんっ!」
快楽の色が消え失せた、切迫した様子で唸り声を上げるホウオウレンジャーに、口紅歌姫はニヤリと笑って鳥籠の扉を開ける。そして囚人からの不意の攻撃を警戒する様子もなくゴム張りの床に足を踏み入れ、ホウオウレンジャーの前に立った。

「少しだけ、喋らせてやろうかしら。出来上がりの途中の様子も……」
相手に聞かせるのではなく独り言のように言って、手に持った小さな金属の鍵を無造作にホウオウレンジャーのマスクの側面に突き立てる。するとマスク内部のどこかで掛け金が外れる音がして、マスクの嘴、三角形のメタルプレートが周囲からわずかに浮き上がった。
(外れた……! 口枷が取れる? 喋れる!?)
口紅歌姫は銀色のプレートに爪を掛けると、内側に生えた長大な突起物がホウオウレンジャーの喉まで達しているそれを、ズルリと音を立てて引き抜く。
「っは……!」
マスクの前面の一部分と共に、長時間ずっと口腔内を支配し続けていた男根型の口枷、強制給餌器がついに外された。粘りついた唾液が糸を引き、下へ垂れ落ちる。新鮮とは言えないがマスク越しではない室内の冷たい空気がホウオウレンジャーの口に流れ込んでくる。
(……!)
全く意外なことに、ホウオウレンジャーがその瞬間に強く感じたのは開放感や爽快感よりも、口の中にあるべき物がない、という欠乏の感覚だった。確かに長時間、口紅歌姫によれば3日間も、咥えっぱなしにさせられていた物体が急に無くなれば違和感はあるだろう。しかし、ただそれだけではなく、おしゃぶりを取り上げられた赤ん坊のように、一刻も早くそれを元通り口の中に嵌め直して欲しいという欲求を覚えるのは明らかに異常だった。
「くひ……く、くち…… 口紅歌姫ぇ……っ!」
人工男根の側面にずっと押し付けられて痺れていた舌をようやく動かして、ホウオウレンジャーは弱々しく叫ぶ。
「ゆ……許さない……っ! こんな物で私を、ど、奴隷にしようだなんて……!」
「あら」
口紅歌姫は相手の様子にやや意外さを感じたような態度で、バイザーを透かしてわずかに見えるリンの目の表情、そこにまだ理性の光が十分に残っているのを認める。
一方、ようやく口と言葉の自由を取り戻したはずのホウオウレンジャーは、だらだらと涎を流しながら、不自然な調子の呼吸を繰り返していた。
(口…… 口の中が……! おかしい……!)
敵にいま何を問いかけるべきか、言葉がなかなか出てこない。
「……他のみんなは、ダイレンジャーはっ……!」
「それは、お前にはもう関係のないことでしょう」
口紅歌姫はホウオウレンジャーの不安感を煽り立てるように、ことさらに冷静さを装った口調で告げる。
「もしかしてお前はまだ、ダイレンジャーに戻れるつもりででも居るのかしら?」
その台詞に血の気の引くような衝撃を受けて、ホウオウレンジャーはこれまで受けた調教の様子、そして纏足を受けてまだ感覚の戻らない両脚のことを思い返す。
「あ……っ! 当たり前よ! 絶対にみんながここを見つけて助けに来てくれる! この足だって、絶対に……!」
少なくとも、仲間達がゴーマ宮の別の場所に捕えられているというなどという事はありえない。もしそんな事になっていたとしたら口紅歌姫は得意気にそれを自分に教えてくるはずだ。何かの理由でまだゴーマ宮に入り込めていないに違いない…… ホウオウレンジャーはその考えにすがって、恐らくはあと数日、仲間に助け出されるまで正気を保っていることを最優先に考えようと誓った。

口紅歌姫はその受け答えによって急速にこの会話への興味を失った様子を見せ、右手に持ったままにしていた口枷を再びホウオウレンジャーの口に押し込もうとする。
(あ…… あ……!)
また呼吸と声の自由を奪われる、それが分かっているのに、口枷を咥えさせてもらえるのが待ち遠しくてたまらない。この先またすぐ、麻薬のような毒をここから飲まされるというのに……
「あ……あの薬は何なの……!? 私に何を……!」
頭のくらくらするような欲求に一瞬支配されかけた意識を懸命に呼び戻して、ホウオウレンジャーは自分の唾液で塗れたゴム質の人工ペニスを唇に突きつけられたままで相手に問いかけた。
「身体で覚えなさい」
そう言って口紅歌姫がホウオウレンジャーの上下の歯の間に口枷の先端をこじ入れ、そのまま強引にホウオウレンジャーの喉奥まで一気に突っ込むと、ガシャンという音を立てて銀色の嘴が元通りに嵌め込まれ、外界との連絡を隔絶する完全密封のマスクへと戻った。

次へ
2015-06-15

飼鳥(21)

「薬というのは…… これね?」
口紅歌姫はそういって、いつの間にか部屋の天井から鉄柵を通り抜けて傍らに降りてきていた例のホースを掴み、ぶよぶよとした質感の管をしごくように繰り返し握りしめてみせる。
「んんっ……!」
今さっき、仲間が来るまで必ず正気を保ち続けてみせると誓ったばかりのホウオウレンジャーだったが、麻薬の投与器を目の前にすると前回の記憶がフラッシュバックし、身体が震え出すような恐怖、そして強烈な酩酊感に襲われた。舌の上にまだ残って感じられるあの甘美な味を思い返すだけで、頭がぼうっとして気が遠くなりかけてしまう。

気付いた時には、すでにホースの先端がマスクの口へと張り付いていた。
「おぉおっ! んんー!」
脈動を始めたホースの感触を手に感じながら、口紅歌姫はホウオウレンジャーの顔を間近に見つめ、言う。
「見ていてあげるわ。お前がどんな風に堕ちていくか……。目の前でね……」
「ぐぅうっ!」
薬の投与から逃れようと上半身を捻ると、腰掛けるように深々と突き刺さっているディルドーによって自分で自分の膣奥を強く掻き回してしまう。すると、まるでそれが作動スイッチとなったかのように、下半身を支配する生殖装置が唸りをあげて動き出し、ディルドーに信号を送り始めた。
それまでのような機械全体による強引なピストン運動ではなく、人工のペニス本体がブルブルと細かく震動する刺激が開始された。
「うぅ……っ!」
一瞬でセックスに意識を持っていかれるのとは違う、下腹部をじんわりと温めるような種類の快感に戸惑いを覚える。すでに調教の進んだ身体が自分から腰を上下させたくなってしまうほど、意地悪く焦らすような誘惑に責め立てられる。
(い、一気には……堕とさないということ……ね……!)
目の前で笑みを浮かべる口紅歌姫に、何とかして反抗の意志を見せてやろうと相手を強く睨み付けた、丁度そのとき、ホースから送り込まれた媚薬が口内のペニス型投与器を通り抜け、口と喉へ甘い甘い薬液が流れ落ちてきた。
(あぁ……っ! こ、これ……は……!)
口腔粘膜から直接神経に浸み込んで来るような媚薬の強烈な麻酔作用がホウオウレンジャーの脳髄を蕩けさせる。局部に感じる、微妙な刺激と思っていたものが急に意識の前面に押し出されて、もうその刺激のことしか考えられなくなってゆく。子宮や卵巣を含めた生殖器全てが急速に発情期を迎え、バイブレーターの突き刺さった隙間から漏れ出すほどの汁気を垂れ流し始めた。
まるで口から飲んだ液体がそのまま身体を縦に通り抜けて股間から漏れ出していくような…… それでも、甘い蜜のような媚薬を飲み込むことをどうしても止められない。

「ほら」
脈動する肉のパイプを口紅歌姫がギュッと握りつぶすと、中の液体が急速に給餌器の中へ流れ込んできて、口内から溢れ出そうな勢いでペニス先端から噴出する。
「んごおぉおっ!!」
溢れ出す隙間もなく密着した口枷のおかげで、その液塊はすべて食道から胃へと流れ込み、ホウオウレンジャーは消化器全体を甘く染め上げるような媚薬の味わいに背筋を引き攣らせて全身で悦びの仕草を示す。抵抗のしようもなくそれを2度、3度と繰り返されるうち、いつしかスーツの外から見ても分かるほどに胃が液体で大きく張り詰めていた。
(く……苦しい……っ! で、でも……まだ……!)
内臓の苦痛のためか媚薬の恍惚感から一瞬だけ解放され、少しでもまともな思考を取り戻そうと頭を左右に振り、懸命に呼吸を整える。
「あらあら、結構たくさん入るのね」
金色のベルトを押し上げてぽっこりと膨らんだお腹の様子を見て、それに比べてスーツの白い胴衣に押しつぶされたままで存在を主張していない両胸を不満にでも思ったのか、口紅歌姫はホウオウレンジャーの身体に手を伸ばすと、白い生地の上にごくうっすらと浮き出ている乳首の突端を探り当て、指先で擂り潰すようにぐにぐにと揉みあげる。
「んっぐうぅうっ!!」
下半身への責めとは全く違った乱暴な快刺激に、身体がビクンと飛び跳ね、潮を吹くように愛液が股間から飛び出していく。
「ねぇ、お前は今さっき何て言ってたかしら。『許さない』って? 私をどんなふうに許さないって?」
「んんーっ!!」
左右の乳首をスーツ越しに捻じり上げられて、まるでそこから電流を流し込まれているかのような激感が走る。快楽の電流に貫かれるように身体を波打たせながら、口紅歌姫の台詞に反論するすべもなく悶え続ける。
「こんなに乳首尖らせて、恥ずかしい汁を垂らして、風の戦士、ホウオウレンジャーはこれから一体何をしてくれるのかしら!?」
「んぐうぅう~っ!!」
少し正気を取り戻すたびに身体の各所から特上の快感を送り込まれて、ホウオウレンジャーは自分の精神が快楽拷問によって直接破壊されていくのを感じる。しかしそれでも目の前には虹色の光の渦が飛び散り続け、怪人からの侮辱も侮辱と感じられないほど快楽と多幸感だけが全身の神経を支配して、抵抗する気力が一切湧いてこない。

口紅歌姫の指先は乳首とその周辺を緩急自在に弄り立てる。乳房の上にかかるようにスーツの左胸元に飾られている、五星戦隊の丸いエンブレムはこの責めにはいかにも邪魔そうだった。やがて口紅歌姫は、いいことを思いついたというように声の調子を変え、合金製のエンブレム・プレートの表面を指でなぞってみせる。
「ねぇ、これはもう要らないわよね?」
「……?」
スーツの胸に貼り付いているエンブレムを鷲掴みにして引っ張られてから、ホウオウレンジャーはようやくその言葉の意味に気付く。
(……っ! それはダイレンジャーの……!)
恐らくは仲間との通信のための発信・受信機の役割を務めているであろう装備品。そしてそれ以上に、五つ星とその色を円の中に配した、戦隊の一員である事を示すマーク。
「これはもう、お前には必要のない物よね……!?」
(だ……駄目…… だめぇ……!)
武器を奪われ、気力を使えなくされて、今までそれが破壊されず無事だったのがおかしいほどだった。
(それだけはやめて……! 私は絶対、ダイレンジャーに……!)
エンブレムの破壊が救出の可能性にどれほど影響を当たるのかは分からない。しかしそれよりも、調教が進むにつれて次第に薄れていく仲間達への思いが、それによって完全に断ち切られるのではないかという不安と恐怖で、ホウオウレンジャーは上半身をぶんぶんと振り立てて抵抗する。だが口紅歌姫にとっては何の障害にもならなかった。
纏足の時ブーツを脱がせるのに使った、ホウオウレンジャー自身から奪ったスターカッターの刃を、プレートと胸の接着箇所に押し当て、スッと引くと、刃には何の抵抗も残すことなくプレートは外れた。
「……ッ!!」
しかし、その瞬間ホウオウレンジャーは、心臓のごく近くに繋がった太い神経か血管が引きちぎられたような激痛を感じて、身体をぴんと硬直させ、続いて細かく痙攣させる。
(あ……ぁ……っ!)
切断箇所にはうっすらとピンク色の液体か霧のようなものが染み出したように見えたが、スーツの胸はすぐに白一色のつるりとした表面に戻った。エンブレムを失ったホウオウレンジャーは、抵抗の気力が一気に消えたように、徐々に媚薬の浸食に流されていく。

「傷口」を狙うように、守るもののなくなった左胸の先端を口紅歌姫が改めて抓り上げると、ホウオウレンジャーはひときわ大きく身体を仰け反らせ、マスクの中で何度も絶叫しながらビクンビクンと上半身を連続で痙攣させてから、やがて首を力無くうなだれた。それを見て、口紅歌姫は相手がようやく性の絶頂に達したことを確認し、媚薬の投与ホースを外す。
しかしそれでも下半身の機械からの快楽刺激によって完全に失神できずに弱々しく呻き声を上げ続けているホウオウレンジャーの様子に満足した表情を浮かべ、鳥籠から出て部屋の照明を消し、高らかに笑いながら遊戯室を後にした。

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2015-06-27

飼鳥(22)

機械の停止後、比較的短い時間で薬の切れ目がやってきた。
肩や腰の拘束を外されたホウオウレンジャーは再び芋虫のように床に転がされ、肩や背中を震わせながら、じわじわと増してくる身体の疼きをひたすらに耐えている。
(また…… あれが……始まるのね……)
薬の効果が引いていく間のほんのわずかな時間しか精神の正常を保つことができない。このまま調教を繰り返されていけば、そのわずかの時間さえ無くなってしまうのだろう。
(機械を…… 誰かこの機械を止めて…… 誰か……!)
何度も繰り返した願い事をまた頭の中で反復しながら、身体の欲求に逆らって正常な意識をなんとか繋ぎとめようとする。いつか部屋の扉が壊され、5人の仲間達が救いに来てくれた時に、快楽に堕とされきった姿を見せたくはない。そしてそれ以前に、薬物調教や機械のセックスに喘ぎ狂う姿をゴーマ族の者に観察されていることには耐えられなかった。

そのうちに部屋の照明が徐々に明るくなったかと思うと、部屋の戸が重い音を立てて開いた。
仲間が来たのではない、ということは分かった。一体、怪人の誰が、と怯えながら扉の影を見詰めるの目に飛び込んできたのは、メディア魔術師の機械の身体だった。
「……!」
もしかしたら、という淡い期待が、薬物の禁断症状に苦しむホウオウレンジャーの脳裏に浮かぶ。メディア魔術師の再度の心変わりや、すぐに助け出されることまでは期待していない。しかし、今の苦痛に満ちた拘束状態を直接見て、何かそれを和らげるような措置を取ってくれる者が居るとしたらそれはこの男のほかになかった。
「ん……っ! ふぅんん……っ!」
両手両足の自由、言葉や表情さえも奪われて、助けを求めて呻き声を上げるホウオウレンジャーをちらと見た後、メディア魔術師は鳥籠の外側でしゃがみ込んで柵の中へと手を伸ばす。
(な、中には来てくれないの……?)
胴体を尺取虫のように使ってにじり寄ってくるホウオウレンジャーが柵のすぐ傍まで近づくと、メディア魔術師はつるりとした合金製のマスクを撫で、ぽんぽんと叩いて、よく頑張ってるな、と励ますような声を掛けた。
普通の関係ではないとは言え、苦しんでいる恋人への言葉としてはあまりにも軽い口調に若干の苛立ちを感じながら、ホウオウレンジャーはそれでも調教機械や拷問者のものではない手に触れられて、先程までとは格段に違った落ち着きを取り戻した。
よしよし、と犬や猫を撫でるようにマスクの顎の下や首のあたりを触られると、ペットのような扱いに屈辱を覚えながらもその意外な気分の良さに負けてしまい、懐くように顔を擦り付けに行ってしまう。

二人を隔てているのは柵や硬いマスクだけではなかった。マスクはその内側に大きな張り型、口枷を嵌めこまれており、このような場面なら始まるはずの恋人同士の会話というものが全く交わされないでいる。
「んぅっ、んん……っ」
外して、口枷を取って、とマスクの中から訴えかけるのをメディア魔術師はおそらく意図的に無視して、相変わらず檻の中のペットを扱うようにホウオウレンジャーの頭を撫でながら言う。
「まだ辛いだろうが、もう少しだ」
(辛いだけじゃないの……! わ、私…… もう……!)
この部屋の明るさでは真っ黒なバイザーの中の表情は外側から見えないのか、メディア魔術師は視線を合わせることもなく一方的に話し続ける。
「もうすぐに身体が慣れてくる。足の傷も大丈夫だ。24時間、快楽だけを感じていられるようになるぞ」
(……っ!)
依然として調教を止める気の全くないメディア魔術師の言葉に、ホウオウレンジャーは自分を助ける者のいない今の状況を再認識する。
(24時間……快楽だけを……!)
どうしても耳から離れない台詞のその部分を反芻して、自然と沸き起こった空想の中に引き込まれてしまいそうになる自分に気付き、狂ったような唸り声を上げる。
「うぅんん~っ! んぐぅんっ!」
これ以上助けを待つことはできない、今すぐ脱出しなければ…… と、まるで調教の始まった直後のようなことを考えながら、千切れるはずのない革手錠をギチギチと鳴らして、床の上をじたばたともがき回る。
「んんぉぉ~っ! ふぅーっ!」
(お願い! 口を! 口枷を外して! 話をさせて!)
暴れるホウオウレンジャーを柵越しに見詰めて、メディア魔術師は諭すように言う。
「次の『練習』まで何時間かある。もう少し我慢するんだ」
練習という言葉が意味するのが機械との疑似性交であることにすぐに気付き、一瞬の間だけ黙っていたホウオウレンジャーはまた閉ざされたマスクの中で絶叫する。
(違う! 違うの! もうあんな事をされたくないの! お願い……話を聞いて!)
だがメディア魔術師はくるりと背を向けて、しばらく周囲を見回すような素振りを見せると、恋人の声には構わず部屋の扉を開けて姿を消した。

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