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2014-04-15

羽毛(6)

怪人の攻撃を防御しきれない、という段階はとうに過ぎ、事態は「防戦一方の戦い」から「一方的な拷問」に変わっていた。この数分の間だけでも、イヤリング官女はホウオウレンジャーを締め殺す機会が何度でもあった。だがそれをすべて窒息死の直前で止め、瀕死の苦痛と恐怖を繰り返し体験させている。捕虜の顔を何度も水に浸けるように。
ダイレンジャーが過去に戦った女怪人に口紅歌姫がいた。ダイレンロッドの先で顔に傷を負った口紅歌姫はその報復として、ホウオウレンジャーを殺人音波で嬲り殺そうとした。女の美しさの象徴として自慢にしているであろう髪を切られたイヤリング官女が同じ行動に出てもおかしくはない。しかし怒りに任せた口紅歌姫の襲撃とは違って、この怪人は余りに楽しげに拷問の執行を続けていた。
「どうして…… どうしてこんな事を……!?」
気を失いかけ、首をぐったりと後ろに傾けながら、敵に問いかけるというより譫言のように思考がそのまま口をついて出てしまった。
「ほほ……」
イヤリング官女は締め付けを一時緩め、ただし相手の手が使えないよう両肩から腕にかけて髪の巻き付けを追加して、直立不動の姿勢をホウオウレンジャーに取らせて言い聞かせた。
「それが阿古丸様のお望み、とだけ教えてあげるわ」
「阿古丸……」
阿古丸がコウをゴーマに引き入れようとしていることや、そのコウがキバレンジャーの正体であるという秘密をホウオウレンジャー・リンはまだ知らない。阿古丸がリンに向ける特別な悪意や、この執拗な拷問の理由はどうしても不可解なままだ。
「こ、答えなさい! 私一人にこんなことをしても、阿古丸には何の得もないはずよ! 一体何が目的なの!?」
「目的など、わらわもお前も知る必要のないこと…… ただ、お前が苦しめば苦しむほど、阿古丸様はお喜びになるはず」
怪人ゆえの忠誠心からそう答えるイヤリング官女の言葉にホウオウレンジャーは、話の通じない相手に囚われていることを改めて痛感した。

これ以上話すことはないとばかりに、イヤリング官女は拷問の次の段階に入ろうとする。腋の下を取り巻いていた綱のような髪束がばらけて広がり、胴体の締め付けが緩くなった。しかし先ほど両脇を閉じるように腕を縛られており、脱出を試みようとしても身体を芋虫のようにくねらせることしかできない。解けた髪は帯状に広がって、巻き付きの面積を拡大しながらシュルシュルとホウオウレンジャーの上半身に絡みついてきた。
「まっ、は……っ、ちょっと、待ちなさい……!」
薄いスーツの上をモゾモゾと撫でながら移動する、気味の悪い感触が胸や背中、首元を這い回り、思わず背筋のぞくりとするような妖しい感覚を覚えてしまう。
だが今はそれどころではない。視界いっぱいに黒い髪が流れるように踊り、身体の周りに漆黒の繭が形成されるように髪を巻き付けられていく。逃げられないだけではない、身動き一つできないようにさせられていることに気付くが、もがけばもがくほど髪が絡まり、身体から自由が奪われていく。
「あ……あぁぅっ! ふっ!」
きつい繭の中で身体を転がされながら、手には何重にも髪が絡み付き、数秒後には完全に上半身を拘束された状態にされてしまっていた。両腕を伸ばしたまま腰の後ろへ揃えて、二の腕から指先までを髪でまとめて引き絞られている。両の肩甲骨がくっ付きそうなほどに不自然に胸を張って前へ突き出し、胸郭を膨らませることができないため浅く速い呼吸を繰り返す。
(く、苦……しい……! 胸が…… 潰れ……っ!)
黒い髪は上半身全体をほとんど覆うように巻き付き、隙間からピンクや白のスーツが覗いている。その下から垂れ下がったピンク色の脚とブーツが溺れる人間のようにめちゃくちゃに動いていたが、呼吸のできないホウオウレンジャーのマスクの中からは、激しい叫びではなく、喘ぐような声しか響いてこなかった。

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コメント

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No title

毎日の更新お疲れ様です。本当に高いクオリティでありがとうございます。
最近思いついたシチュエーションなのですが、髪の束をまるで男根のようにアソコにぶち込まれて責められたり、電撃で子宮とかを破壊されるというちょっとハードなのを思い浮かびましたが、どうでしょうか?
あと、これは余裕があればでいいのですが、最初の打ち合わせでは最後は三人官女に責められるという方針でお願いしましたが、もうひとつの結末として最後までイヤリング官女に責められるパターンも出来れば書いていただきたいのです。鳥籠さんが書きたいものや他の方のリクエストが終わってからでも構いませんので、ご検討くださればありがたいです。

Re

>ちょっとハードなのを
そうこなくっちゃ、というところですが、両方とも過去作に登場したプレイなので悩むところです。もしも、前のと似てしまうことを気にされないようでしたらご希望に応えます。

>もうひとつの結末として最後までイヤリング官女に責められるパターン
これも、分岐ストーリーということで後で書くことになると思います。どちらのパターンを優先にしましょうか。

Re

参考までに先に言っておきますと、書き出した時点での構想では、性感帯への髪責めは「いじり回される」というレベルで、でも正気を失うほどの快感、という感じでした。そういうのが好みなので。
姉妹の残り二人は後でコウを連れて戻ってきて、ネックレス官女だけが責めに少し参加するという風に考えていました。

すでに以前使われてたのですね。なかなか新しいシチュを考えるのは難しいです。もう少し色々考えてみますね。
最初の予定通り最後は姉妹で責めるのを優先でお願いします。

Re

姉妹の扱いは了解しました。
前書いたように、話を先へ進めるのをここで週末まで止めて、今までの所を細かく書き直しながら続きを考えようと思います。

凄い興奮する展開!

いいですね!
手足の自由を奪っておいて、町中引き回しにするというのはどうでしょう?
または、逆さ吊りにして池に上半身沈めて、身動きの取れない体でもがかせて、水攻めにするというのは?
いや、それともスーツを着ているからこその責めがあるのか?
是非とも、終了まで書いてください!
続きが待ち遠しくて仕様がありません!

Re: 凄い興奮する展開!

>りーる様
メールでは失礼しました。
今回の話はずっと今の人里離れたところで展開する予定なので、
町中引き回しというのは難しいですが、どういう絵を想像されているか気になります。
車を使ったりとかするのでしょうか。

No title

いえ、イヤリング官女が縄尻を握って引き摺って、衆人環視の中ホウオウレンジャーを地面引き回しの刑に処し、町にコットポトロ達を分散して暴れさせて仲間を孤立させ、助けに来た仲間を他の官女と協力して一人ずつ違う方法で、ホウオウレンジャーを人質にして生け捕りにするという展開。如何でしょう?

引き回しの際にも、縄尻を引くイヤリング官女が様々な場所にぶち当てたり、
「民衆を殺害する」と脅して、フラフラな身を立たせて屋根の上を一緒に跳ばしたり、様々な拷問があると思います。

とにもかくにも、ヒロインをグルグル巻きに縛り上げて苦しめるという展開は非常にツボですので、長い展開での執筆期待してます☆

Re

なかなか複雑ですね。
今回の話には取り入れられそうにないですが、縛り方についてはりーるさんのpixivページで研究するようにします。

記述方法

一本の図太い髪が単に平べったくなってるのか、それとも細くもなってグルグル巻きにしていくのかの記述もあっていいと思います。
また、どうやって両手を後ろ手にしているのかの記述もあると燃えます!
多分、図太い紙の裏面から細い髪が手首に絡みついて後ろ手に捻り上げているのでしょうかね。

Re: 記述方法

これはプロの意見ですね。冗談抜きで参考になります。
今日は遅くなってしまったので明日〜明後日に加筆させていただきます。

記述方法

また、縛り直した際に、ホウオウレンジャーは逃げる隙がなかったのか?
逃げられないよう、素早く縛り上げたのか?
その記述もあると、いいかと思います。

Re

そうですね、逆にもう一回くらい逃げ出す機会があったり、拘束を外されて巻き直されたりした方が単調にならない気もしますし……

描写をもっと詳細に

改編版、まだ描写が足りない気がします。
もっと詳細に書いてもいいと思いますよ。

Re

はい、今夜本格的に書き足しますよ。
こういう細かい動きを文書化するのは、なんというか気力を使いますからね

No title

何か、どんどん素敵なワードが消されていっている気が…
大幅改編、期待しております☆

Re: No title

詳しく描写するようにしていますが、まだまだ試行錯誤中です。
明日までかかるかも……

毎日細かい修正や追記、お疲れ様です。
自分はこういう文才がないので助言などは全くできず、ほぼ描いてくださるのを見守る立場ですが気長に完成を待ってますので、焦らず進行してくださいね。

追伸

自分もイヤリング官女の髪による漆黒の繭に包まれて責められたいですよ(笑)

消さないでほしい描写

「一旦拘束を緩め、ただしホウオウレンジャーの手が使えないように、両脇を閉じるように両腕を縛った」の所は、消さないでほしかったです。
もう一つ、「先ほど両脇を閉じるように縛り直されたので、~~。緊縛の強さがどんどん増す。」「逃げられないようにするだけでない、身動き一つ取れないようにされていると気づくが、もがけばもがくほど両腕を背中に組むように捻じり上げられる。」という描写も消さないでほしかった。

Re

言わせたいセリフとかありますか?
あと、「黒髪地獄」は相手を髪で包んで妖力を流す技の名前という扱いにしようと思います。

Re:消さないでほしい描写

>りーる様
地獄のッさんへの返信と重なってしまいました。

その部分は重要でしたか。では手や腕はそこで縛り直されたことにします。
今日は昼前と夜更新です。

No title

言わせたいセリフとしましては、やはり「ほほほ。どうだ、動けまい? もがけばもがくほどお前の体に食い込む。そうなるように縛ってある。」という描写ですかね~。
身動き取れないホウオウレンジャーがもがいてる様を見て、ネチネチと言葉責めにするのは燃えますよ。

また、一旦拘束が緩まれた際に、ホウオウレンジャーが必死に呼吸をしている様を描くと、もっとリアリティがあると思います。
ヒロインのセリフが少ないのが、気になりました。

Re: No title

なんとか消す前の表現を組み込んでいってます。「もがけばもがくほど」は重要ですよね。
今日のところはストーリーを先に進めることを優先しますが。

ヒロインの台詞は他のSSでももっと足すべきだなと思っていました。地の文で説明したい方なのですが、少し説明ゼリフっぽい方が特撮らしいですしね。

No title

「縛る」「縛り上げる」「緊縛」という単語がたくさん出てきてくれると、緊縛ヒロピン小説家の私としては嬉しいです。

Re: No title

猿轡、敵による連行、なんかもりーるさんの専門ですよね。
また是非ホウオウレンジャーが縛られる話をりーるさんにも書いて欲しいです。もちろん転身状態で。

No title

鳥籠様

私はもう、戦隊ヒロインの話は書かないと思います。だから、あなたの作品「羽毛」に全期待を委ねます!

Re: No title

えっ、今後はオリジナルで勝負するとかでしょうか。
職人さんが減ってしまうようで寂しいです

No title

鳥籠様

というより、興味の対象が移ってしまったという方が正しいでしょうか。
私は最初こそ、特撮ヒロピンに興味持ってましたが、今では闘うヒロイン全般(女子武闘家や婦警や女探偵やくノ一や巫女など)の緊縛ピンチものの小説を主に書いています。
是非、ご覧になってください。

Re: No title

pixivの小説も少しずつ読んでいます。ヒロインが婦警や探偵でもファンタジー要素があるのがいいですよね。

言葉遣い

あともう一つ。
リンは基本的に女言葉なので、敵に対して「お前」とは言わないと思います。
「あんた」といったところでしょうか。

Re: 言葉遣い

うーん、これはどうでしょうね。念のためDVDを何話か見直したら、確かに口紅歌姫に「あなた」と呼びかけたりしていました。でも怪人には「お前」って使いそうなキャラではあるんですよね。
とかやっていると遅くなってしまいました。

小説の続きを優先してほしかった

すみません。
そんなことより、続きを書いてくれた方が、何倍もありがたかったです。
余計な邪魔をしました。。

描写表現

やはり縛りの部分の表現が分かりにくいです。これは、分かりやすく書こうとしすぎて、逆に分かりにくくなった感じですね。どうも抜けないんですよ。。
これは、私にも責任があると思います、すみません。。
やはり、分かりやすい表現にした方がいいかもしれませんね。

Re: 描写表現

「〜のように」と比喩表現だけにしたり、ヒロイン視点で今どこどこを縛られているとだけ書いたりして、想像してもらうのも一つのやり方ですね。

縛り方

また、両手を背中で組むような縛り方の方が、より屈辱感と屈服感を与えることができますよ。
さらに、組まされた両手の指が宙を掻く様は、とても興奮します!
どうか!!

Re: 縛り方

背中で腕を組む、または肘から手首までをぴったり重ね合わせて縛られるという縛り方は、別の作、長時間縛られっぱなしにされる話で採用しようと思っていました。今のは緊縛の屈辱よりも締め付けが主眼ですからね。
修正するようにしますが、縛り方を変えると前後の動き(胸を突き出した姿勢、とか)も書き直しになるので、早め早めの指定でお願いします。「添削」ではなくて「要望」をもらうという方針です。
組まされた両手の指が宙を掻く、というのは、掻くというよりも縛りを指で解こうと手をもじゃもじゃさせているイメージですがそんな感じでいいですか?

はい、そんなイメージで!
おお! 次回作も緊縛があるんですね?
それは益々楽しみになってきました!

Re:

はい、この次ではありませんが。

緊縛といえば、ついでにこちらにも何か意見を頂けませんか? このページ、細かく修正を繰り返していますがそろそろ完全版としたいと思います。縛り方を変えることはできませんが心理描写とか……
http://torikagohp.blog33.fc2.com/blog-entry-10.html
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鳥籠

Author:鳥籠
管理人の名前も鳥籠。
2chエロパロ板のヒロピンスレでの活動を経て個人ブログを立ち上げました。

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