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2015-01-03

飼鳥(4)

そのとき、荒々しい足音と共に聞き覚えのある声が近付いて、駆け寄ってきたメディア魔術師がコットポトロの肩を掴んで引き倒した。
「やめろ!」
床に落ちた開膣器が激しい音を立てて壊れ、張り型を持ったコットポトロもその場から一歩退いた。
「裁判の前に拷問を加えることは禁止のはずです!」
詰め寄ってくるメディア魔術師をガラは複雑な表情で見返し、数秒間の無言を続けたが、やがて諦めたように部屋の出口に向かって歩き出した。
「フン、そんな規則もあったな……」
ガラが部屋から出ていくのを見届けると、メディア魔術師は拘束架に繋がった手錠の鍵を外し、腰が抜けたように崩れ落ちるホウオウレンジャーを抱きかかえた。
「高村さん……」
「その名前はやめろ」
返ってきた答えは素っ気なかったが、この人はまだ、心がゴーマに戻っても私への好意を失ってはいない、と、ホウオウレンジャー・リンは確信した。

拷問からは助け出されたものの、依然として敵地に捕えられていることには変わりがない。ホウオウレンジャーに許されたのは床に座って身を休めることと、洗面器一杯の水で身体の汚れた部分を洗うことだけだった。床に置いた洗面器の上に腰掛けるようにし、短いスカートで懸命に洗面器の中を隠して、愛液でぬるついた股の間を手洗いする。その周囲にはメディア魔術師だけでなく複数のコットポトロが監視に立ち、見下ろしていた。
「すまないが、君は捕虜の立場なんだ」
メディア魔術師は、ここがゴーマ宮の一室であること、この後間もなく軍法裁判が控えていることを手短に説明した。
「で、でも……」
二人掛かりでここを脱出すれば、と言いたかったが、一度ゴーマを裏切りかけたメディア魔術師に対しても何らかの監視体制が取られていることは間違いなく、この場でそれを口にすることは危険だった。
「裁判はもうすぐだ、時間がない」
「でも、裁判なんて言っても、きっと……!」
ゴーマが敵のダイレンジャーに下す判決は死刑しかあり得ない、とホウオウレンジャーはメディア魔術師に訴えかけた。
「落ち着け、静かにしろ」
そう言ってメディア魔術師は床に座り込んだホウオウレンジャーの肩にそっと手を置き、耳元に口を寄せて小声で囁きかける。
「俺に考えがある。必ず君を助ける」

1体のコットポトロがその場を離れ、様々な拷問器具が並んだあの壁際の机から二つ三つの道具を取って戻ってきた。
思わず、腰を下ろしたまま後ずさりするホウオウレンジャーだったが、コットポトロからそれらを受け取ったメディア魔術師が重そうなごつい手錠を床に捨て、細い鎖や紐だけを残したのを見て少しだけ平静を取り戻した。
「無拘束で歩かせるのは、流石にまずいんだ」
(拘束……)
裁判までに逃げ出すことはできそうにないと落胆しつつ、ホウオウレンジャーは促されておずおずと立ち上がった。
「手を組んで」
どうすればよいか分からずグローブに包まれた両手を腰の前に差し出すホウオウレンジャーを、メディア魔術師が叱りつけるように咎める。
「後ろだ」
「は、はい……っ!」
つい先ほど拷問による完全な敗北を経験したばかりのホウオウレンジャーは、反射的に恐怖の感情を呼び起こされ、命令に従ってしまう。
両手を背中側に回し、腰の後ろで両手首を重ねて、そこに軽い鎖を巻き付けられた。それほど拘束感のない処置にほっと息を付くが、次に、首を上げてそのまま動かさないようにと言われ、緊張しながら相手の動きを待った。
「ん……っ!」
白いスーツ生地で守られた首筋に何か柔らかい帯状のものが巻かれたのを感じ、思わず目を閉じるが、首がそれ以上締め付けられることはなく、ただ喉元でカチリという金属音がして、首輪を着けたのだということが分かった。
肩から上の緊張を解き、目を開けると、自分の首元から細いロープが伸び、それをメディア魔術師が掴んでいるのが見えた。
(これって……)
「行くぞ」
ロープが強く引かれ、首輪に引っ張られるようにしてホウオウレンジャーは歩き出した。

部屋を出て行く際に、自分の頭から腰下までがちょうど映る大きな壁面鏡の前を通り過ぎ、ホウオウレンジャーは鏡に映る自分の姿を見た。マスクやスーツはいつもの磨きたてたような光沢を失っておらず、上半身には目立った汚れや傷の一つもないのに、首輪を嵌められ、紐で繋がれているというだけで、その姿は囚われの身であることが強調され、捕虜よりむしろ奴隷のように見えた。
それは、首輪と紐が本格的な拘束具ではなく、ペットの犬に着けるような安っぽいプラスチック製品だったことが余計にそう見せたのかもしれない。
(犬の……散歩みたいに……)
首輪に繋がったリード紐が連想させるものの正体に思い当たり、ホウオウレンジャーは強烈な屈辱感と、何故かそれだけではない、訳のわからない感情で身体がかっと熱くなるのを感じた。
「あ……、ぁ……っ!」
マスクの中で息を弾ませながら、ホウオウレンジャーは両脇をぎゅっと締め、内股で、歩幅を小さくして歩行を再開する。身体にぴったりとした派手な光沢色のスーツに犬用の首輪を着けられ、今ではSMプレイを思わせる格好になった戦闘コスチュームで広い廊下へと歩き出していく。
こんな姿でゴーマの本拠地内を引き回され、法廷に立たされ、恐らくはガラを含めたゴーマの構成員達の視線を浴びるかと思うと、呼吸が荒くなり、口の中が乾いたようになってくる。先程のあの尋問、数十分にも渡って性感マッサージに悶え、恥ずかしい液まで漏らしてガラの前で演じた痴態が思い返されて、スーツを揉み立てるコットポトロ達の手の感触までが蘇ってくる。

「苦しくないか?」
リード紐を握って二、三歩前を歩くメディア魔術師が後ろを振り返って心配そうに尋ねる。
「苦しくは、ない、けど……」
首輪のことだけではない。もう一つ耐え難いのは、さっきまで拷問官の役目を務めていた2体のコットポトロが今もぴったりと両側に付き従い、常に監視を続けていることである。縛られ、身体を触られていた時には、手錠が解けたら絶対に殺してやるとまで思っていた相手が、何食わぬ顔で隣を歩いている。今も拘束度合いは弱いとはいえ抵抗を禁じられており、さっきのような愛撫をここで仕掛けられたらと想像すると、4本の幻の手が性感帯の周辺を這い回り、スーツの中で乳首が硬く尖り始めてしまう。
(か、身体が……まだ……)
これから殺されるかもしれないという時に、あの尋問の快感が頭から離れない。死の恐怖を打ち消すほどに乳房の芯や下半身がむずむずと疼き、あのとき何故あんな中途半端な状態で拷問が打ち切られたのか、一刻も早く拘束を解かれて身体を慰めたいと、そんな事ばかり思い浮かんでしまうのがまた恥ずかしかった。
マスクの下に恥辱の涙を浮かべながら、ホウオウレンジャーは法廷までの長い距離をよろよろと歩いた。

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コメント

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いよいよ

ゴーマ裁判のシーンが待ち遠しいですね!

Re: いよいよ

裁判前は拷問不可だけど「裁判中」ならOKという理由で軽く拷問しようかと思ってます。それ以外のやりとりはあっさりで行くかもしれません。

裁判中

ゴーマ裁判で裁判中にリンとメディア魔術師がどのように言い争うのか楽しみにしてる私って・・・。

Re

そうか、最初のリクエストではメディア魔術師がリンに罪を被せるという感じでしたよね。
今の展開のように、むしろメディア魔術師はリンの弁護に立つ(でもその後一ひねりある)という予定なんですが、どうしましょうか。

法廷に立つ前は庇う素振りを見せるけど、いざ法廷に立って裁判が始まったら罪を被せて訴える方向でお願いしますm(__)m

どんでん返し?

裁判前・中・後のやり取り、楽しみにしています!
リンにより屈辱を味合わせる方向で…!

Re

うーんどうしましょうかね。裁判中は言い争うけどやっぱりそれも演技で、っていう風になりませんかね。どうしてもその後にメディア魔術師を味方として書きたいエピソードがあって。

気力の強さ

ホウオウレンジャーの気力の強さならば、ちょっとした拘束ならば簡単に引き千切れますよね?
それも通用しないほど頑強な拘束なのか、気力を通さない特殊拘束なのか、説明があっても良いと思います。

Re: 気力の強さ

基本的にこの話は、原作で(メディア魔術師の能力によって)気力を吸われた後の出来事ですから。
それに、実は引きちぎれる程度の拘束だけども信頼している男が施したものなので暴れたり逃げたりしないというのも萌えポイントです。

コメント

一度、縄を解こうともがくシーンがほしいです。
彼を説得するために縄を解こうともがくも、消耗した今の状態では、拘束はほどけなかった…。ああ、高村さん…!
みたいな!

Re: コメント

そういうのもう「羽毛」あたりで10回くらいやったような……
拘束具が出てくるたびに毎回絶望してるわけにもいかないので、今回は自ら縄にかかるヒロインや、首輪をつけられてえちょっとドキドキするヒロインというのを書きたいと思います。

ゴーマの一員としての立場とリンを助けたいというジレンマを抱えるけど結局リンを裏切ってゴーマにつき、彼女にさらに惨たらしい仕打ちを行う方向でお願いしますm(__)m

Re

うーん、それだと今考えているプロットが全部作り直しになるんですよね…… 「怪人がヒロインを裏切る」というシチュエーションが、纏足みたいにでかれん茶さんの特別に強いこだわりのあるテーマやフェチだということなら仕方ないですが、今回は「愛ゆえに……」という流れでいきたいですね。

そうでしたか・・・。メディア魔術師の愛情表現がどんどん歪んだ方向に行ってしまうとかでしょうか?

Re

そんな感じです。リンが死刑を免れるために判決が懲役(リンには懲役の内容を教えない)になるよう誘導するみたいなプロットを考えてます。

ということは、メディア魔術師としては死刑だけは免れてほしいけど、リンにとっては死刑よりつらいでしょうね・・・。

Re: タイトルなし

そうです。かわいそうなので、奴隷奉仕に抵抗を感じなくするように口紅歌姫に躾けを依頼する、という流れです。

従順or強引

う~ん、、「愛ゆえに…。」は分かるんですが、
凛と気高い戦隊ヒロインなのに、あんまり従順に拘束・拷問に従うと、見る側としては興醒めしてしまいます。
もう少しヒロインが嫌がって、敵が無理矢理・強引な感じがあっても良いと思います。
個人的意見、すみません…。

Re: 従順or強引

それもそうですね……今の段階ではまだもう少し無理矢理感を出しておきますか。
10作近く同じヒロインで書いていると、強気に抵抗するシーンがほとんどなので単調になってくるんですよね。

映像を公開

どうもです。
リンが恋に盲目ということで、拷問さえ愛しく考えるのもありかと思ってみました(^-^;

Re: 映像を公開

最後の方では実際そんな風になるかも知れないですね

ゴーマ裁判でメディア魔術師に訴えられたショックで恋心が一気に冷めてしまう可能性もあり得そうな気がします・・・。

Re

あり得るのはもちろんあり得ますが、それはリクエストということですか?

訴えられたらショックが大きそうかなぁと思います。
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鳥籠

Author:鳥籠
管理人の名前も鳥籠。
2chエロパロ板のヒロピンスレでの活動を経て個人ブログを立ち上げました。

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